看護師の現状

最近では、看護師の外国人登用の話題などを通じて、看護師不足の現状が知られることとなりましたが、実は看護師という職業が登場した当初から、常に不足状況は続いています。これに対して国は対策を講じ、2006年の診療報酬改定で新看護基準を設けました。患者7人に対して、看護師7人を確保した医療機関には高い診療報酬を払うことにしたのです。このことにより各医療機関は看護師確保に積極的に乗り出しましたが、都市部の大病院などを別として、地方の病院や規模の小さい病院は看護師の必要数を確保できず、ベッド数を減らすなどの苦肉の策で経営を維持せざるを得ない状況です。

では、なぜ看護師不足がなかなか解消できないのでしょうか。実際看護師は人気の職種で、看護学校や、看護大学の入学希望者は大勢います。しかし、看護資格を得て、働きはじめた後の離職率が高いのです。その理由は勤務条件の厳しさにあります。夜勤があったり、患者の状況次第で勤務時間が延長されたり、休暇が取りづらかったりします。あまりの激務に折角就職した病院を早々に辞めてしまう若い看護師も少なくありません。さらに結婚して出産すると、このような勤務条件では、家庭生活との両立が困難で、出産後の復帰が難しくなります。また、医療技術は日々進歩していることから、ブランクが長くなればなるほど、復帰は現実から遠のいていきます。このように勤務条件を理由に離職してしまう看護師をいかに減らしていくか、そして一度離職してしまった有資格の潜在看護師たちをどのように復帰させていけるかが、今後の看護師不足解消の鍵となるでしょう。